023年6月。
Midjourneyの最新モデルがリリースされた。
公式の説明によると、
『このモデルは今までの物よりも、より優れた色、コントラスト、構成を備えた、より詳細で鮮明な結果を生成します』
との説明がある。
今回はバージョン5.1から5.2.何が変わったのか?上手なV5.2の使い方を解説します。
Midjourneyのバージョンとは?
画像を生成する際に利用するモデルのこと。
基本的には新しい方がクオリティが高いんだけど、現在のバージョン5.xはどれも最高クオリティで、どれを使っても十分美しい画像が生成される。
そのため、5.xからは、作りたい画像のイメージに合ったモデルを利用することでより希望に沿った画像を作ることができる。
V5.1もそうだったが、かんたんなプロンプト(命令文)でも、AIが状況を判断してクオリティの高い画像を作ってくれる。
それがV5.2ではさらにパワーアップしたという感じだ。
上記の画像は
”high school girl ,japanese,high resolution photograph --v 1~5.2”
同じプロンプトで出力した女子高生の画像。
V1~3はお化け( ;∀;)
V4はまだ不気味の谷を越え切れていないAI人物。
V5以降は一気にクオリティが上がります。
バージョン5からの進化
どれも素晴らしい写真画質。
ただし、Midjourneyは芸術性の高い画像を好む傾向があり、単純なプロンプトだと独自の解釈を加えてアーティスティックな画像を吐き出す癖があります。
その傾向はV5.2になってさらに強化された印象だ。
今回はうまく生成できたが、V5.2は若干日本人の顔がせいせいされにくいきがしています。
Midjourneyのアートっぷりを抑える
もっとシンプルなプロンプトで比較してみよう。
単にCatだけのプロンプトで生成された猫たち。
バージョンが上がるごとに芸術が爆発しちゃってます。
それが目的ならばいいのだけど、もっとプロンプトに従って忠実に描いてほしい場合には、別のパラメーターをつけることで解決できます。
芸術の度合いを決めるパラメーター”--Stylize”
公式ページによるとMidjourneyのBotは芸術的な色や構成、形式を好むように訓練されているとのことです。
プロンプトに書いていないような勝手な解釈を加えるのは、このあたりに原因があるようですね。
しかし、時にはあまり芸術性を発揮しないで、プロンプトを忠実に再現してほしい場合もあります。
そんな時に使えるのが”Stylize”というパラメーター。
--Stylize 0~1000 もしくは、 --s 0~1000
上記のパラメーターと数字を組み合わせることで芸術性の割合を抑えることができます。
何も指定しない場合の基本は--Stylize 100 です。
Stylizeの設定は、プロンプトに記述する他に
/settings 画面のStylize 設定からも行うことができます。
lowが50、medが100(デフォルト)、highが250、very highで750になります。
現実的な画像 < Stylize < 芸術性の高い画像
期待するイメージに合わせるように数値を調整して生成しよう。
さらに写実的に作り上げるRAWモード
Stylizeを調整しても、それでも芸術的に描かれてしまう場合、RAWモードを使うのがおすすめ。
--Style raw のパラメーターをつけることで利用できます。
RAWとは「生」や「未加工」という意味。
プロンプトに忠実に生成してくれます。
RAWモードにもStylizeのパラメーターを合わせることができます。
芸術的に生成されがちなv5.2でも、RAWモードを使えば写実的な絵を作成できます。Stylize も合わせて調整可能です。
比べるとV5.2の表現力はヤバイですね!!
RAWとStylizeでV5.2を使いこなそう
公式のページでも、V5.2は以前のモデルと比較して様々な値に対して敏感に反応すると書かれています。
Stylize のパラメーターの値はV5.2では低め(V5.1の20%程度)に設定するようにしましょう。
制度もクオリティも高いV5.2ですが、まだ一部不安定なところも多いみたいで、なかなか思い通りに生成ができないことが多い。
その場合、RAWモードやStylize を調整すると理想に近づけることがあります。
ぜひ色々チャレンジして自分の理想の画像を生成しましょう。